シミターは艦上戦闘機として1945年に開発が始まりました。ジェット機の黎明期ならではの試行錯誤の一つでしょうか、最初は重量軽減のため降着装置無しの胴体着陸機と言う、信じられないような設定が盛り込まれていました。 勿論このアイデアはキャンセルとなり、脚付きの原型機が1951年に初飛行しています。1958年には、ホーカー・シーホークと交代し戦闘攻撃機として部隊配備されました。
シミターは、エリアルール採用のくびれた胴体と後退翼に加え、英海軍機初の核兵器搭載能力も持った近代的な機体でしたが、生産機数はたったの76機でした。後継機ブラックバーン・バッカニアの開発が順調であった事と、全天候機シービクセンの就役で、シミターの全天候型量産計画がキャンセルされたからです。
流麗なデザインのシミターは、名機スピットファイヤを生んだスーパーマリン社ならではの美しい機体ですが、これが同社の最後の作品となってしまいました。
- 全幅 11.33m
- 全長 17.55m
- 最高速度 1142kmph
- 航続距離 965km
- 2xロールスロイス・エイボン
(推力5,103kg)
キットは、機体の特徴再現と、組立て易さ、強度を両立する為、胴体の前半を横割り、後半を縦割りとしました。ガッチリとしかも正確に組みあがる胴体パーツ構成は、欧米の模型誌で賞賛されました。
実機がシンプルで美しい機体なので、キットの組立てはダイナベクター1/48シリーズの中で最も簡単です。
作例の水色の機体は王立航空研究所の高速度実験機です。水色に白のフィンが美しい機体ですが、実機のパイロットの方から「もう少し薄い水色だった。」とのコメントを頂いております。このカラーで仕上げようと言う方はご注意を。
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